「キャリアの棚卸し」ってよく聞くけど、具体的に何をやればいいのか分からない・・・
未経験のITエンジニアへの転職なので、今までのキャリアなんて関係ないのでは・・・
未経験でのITエンジニアへの転職を成功させるためには、面接対策として「キャリアの棚卸し」を時間をかけて行う必要があります。
これをやらずに面接で採用を勝ち取ることはほぼ不可能だといえます。
なぜなら、あなた自身があなた自身のことを理解しておかないと、企業側にあなたを売り込むことなんてできませんからね。
しかし、キャリアの棚卸しをしたほうがいいといわれても、具体的に何をやればいいのか分かりませんよね?
キャリアの棚卸しは、今までの業務経験をただリストアップするだけでは意味がありません。
それをさらにブレイクダウンをすることで、「自分の武器」になります。
今回は、キャリアの棚卸しをだれでもできるように私が推奨している「キャリアの棚卸し3ステップ手法」を紹介したいと思います。
しっかりとキャリアの棚卸しをして、転職で勝利を納めましょう!!
キャリアの棚卸しとは「今の自分」を客観的に把握し、強みを見つけるツール
面接では自分の強みをアピールする必要がありますが、「自分には強みがない・・・」思っていませんか?
実は強みがない人なんていません。ただ自分が気が付いていないだけです。
キャリアの棚卸しをすることで、あなた自身が気が付いていない強みを見つけることができます。
キャリアの棚卸しには、具体的には2つの目的があります。
- これまでやってきたことの洗い出し
- 自分の強みと弱みの洗い出し、自分の武器にする
キャリアの棚卸しをすることで、これまで自分がやってきたことを整理することができます。
整理することで、そこから自分が身に着けてきたスキルや経験を整理し、さらに自分の強みを見出すことができます。
私が面接対策のコンサルでキャリアの棚卸しの話しをすると、多くの方が「自分にアピールできるようなキャリアや強みなんてないです・・・」と悩んでしまいます。
キャリアの棚卸しは、人にはない特別なスキルやキャリアを見つけるものではありません。
あなたにとってはごく当たり前のことかもしれませんが、それを棚卸しの中で整理することが目的です。
ごく当たり前の業務の中でも「どんなことを意識してきたのか?」「どのような工夫をしてきたのか?」というような仕事に対する姿勢や、そこから得たものを深く掘り下げることで、自分の弱みや、自分でも気が付かないような強みを把握することができます。
そして、それが面接のときに自分をアピールするための武器になるのです。
未経験の転職活動でもキャリアの棚卸しをすべき理由
転職者のサポートをしていると「これから未経験の業種に転職するのに、今までのキャリアなんて関係あるんですか?」と聞かれることがあります。
答えとしては、未経験業種の転職であってもキャリアの棚卸しは必要です。
未経験での中途採用では、その業種に関するスキルこそ重要視されませんが、逆に今まであなたが社会人として培ってきた経験や業務を遂行するために必要なスキルが重要視されます。
つまり、未経験領域への転職こそキャリアの棚卸しは重要になると考えてもいいでしょう。
3つのステップでキャリアの棚卸しのやり方
キャリアの棚卸しにはいくつか手法がありますが、私が推奨しているのが「3ステップ手法」です。
これは「職務経歴の振り返り」「ブレイクダウン」「自分の武器を見つける」という3つのステップに沿って進めることで、簡単に棚卸しをすることができる手法となっています。
一般的な手法ですが、経験者と未経験者で内容が違ってきますので、未経験者向けに私の経験からアレンジしています。
3ステップ手法の具体的なやり方
では、3ステップ手法の具体的なやり方を紹介します。
- 職務経歴の振り返り
- ブレイクダウン
- 自分の武器を見つける
Step1:職務経歴の振り返り
最初に、職務経歴を振り返ります。
現在の会社が新卒で入社した場合は、入社時からの経歴を、転職経験がある場合はすべての会社での経歴を振り返りましょう。
職務経歴は次の3点でまとめていきます。
- 部署(会社名)
- 部署の役割
- 担当した業務と期間
【部署名】
所属した部署名をリストアップします。
部署名は正確でなくても覚えている範囲で大丈夫ですし、会社の人事情報を見れば、過去に所属した職場名を確認することもできます。
もし組織変更などで部署名が変わった場合もすべてリストアップしましょう。
部署名が変わるということは、たとえ業務内容は大きく変わらないとしても組織としての位置づけや役割も変化することを意味しています。
これは次の項目で説明する「部署の役割」にもつながる内容ですので、手抜きをせずにリストアップしましょう。
【部署の役割】
所属していた部署が会社の中でどのような役割を持っていたかを書き出します。
ポイントはあなた自身の役割ではなく、職場の役割という点です。
会社では、あなた個人だけでミッションを完結させることはほとんどなく、チームや職場としてミッションや役割を持っています。
職場の役割はイコールあなたの役割でもあると考えてもいいでしょう。
つまり、職場の成果はあなたの成果でもあるわけですね。
「自分はアピールできるような成果はない」という方もいますが、もっと広い視野で考えれば成果を出せているはずです。
【担当した業務と役割、期間】
あなたが担当した業務と役割、その年数を書き出します。
Step2でより深くブレイクダウンしていきますので、ここでは大まかな内容を書き出せばOKです。
同じ職場であっても、プロジェクトやテーマによっては役割が変わってきますので、ずっと同じ職場だったという方でも担当した業務は複数になるはずです。
Step2:ブレイクダウン
職務経歴が書き出せたら、次はそれをブレイクダウン(深掘り)していきます。
ブレイクダウンでは2つの視点で行います。
- 業務内容
- 役職(ポジション)
【業務内容】
担当した業務ごとに、具体的にあなたが何を行ってきたのかを書き出します。
あなたが行ってきたこと=あなたができることとなりますので、面接時のアピールポイントになります。
ここでは「こんなこと誰でもできるから」ということでもできる限り書き出すのがポイントです。
誰でもできることだからと言って、その役割に価値がないわけではありません。
【役職(ポジション)】
もし役職を持っていた場合はその役職です。
ここでの役職は、課長や部長というようなものだけでなく、チームリーダーなども役職としてとらえます。
また、表立った役職がないとしても、例えばあなたに「技術担当」というように暗黙的に役割があった場合も役職としてとらえてもOKです。
チームリーダーやテーマリーダーは、リーダーシップを持ってチームをまとめてきたという経験として転職には評価されます。
チームの人数が10人でも2人でもチームをまとめ上げるという目的やスキルは同じです。
Step3:自分の武器を見つける
これまでのステップで業務経歴やその役割がまとめることが出来たら、いよいよキャリアの棚卸しのメインでもある、自分の強みとなる「武器」を見つけるステップに入ります。
ここでのステップは、今まで行ってきた作業でまとめた情報を、面接でどのように活かしていくかを考えていきます。
未経験領域への転職の場合、ある程度の役職を持っており、組織運営ノウハウを買われて採用される場合と、年齢的な若さから情熱と将来性を買われて採用させるかのいずれかとなります。
特に社会人経験の少ない若い人は、業務経歴を軽く考えてしまいがちですが、たとえ業務経験が1年しかないとしても、新卒採用者にはない社会人生活の中で培ってきた武器は必ずあるはずです。
その武器を最大限アピールすることが面接で勝つために大切なことになります。
キャリアの棚卸しから自分の武器を見つける方法
キャリアの棚卸しで重要なのは「自分の武器を見つける」ということです。
具体的にどのように自分の武器を見つけるかを紹介します。
自分の武器を見つける|自分は何をしてきたか?
あなたが今までの業務の中で「何をしてきたのか」がひとつの武器になります。
繰り返しになりますが、たとえそれが「当たり前」のことであったとしても、それはあなたにとっての武器になります。
例えば、あなたが社会人経験が3年だった場合、採用側はそれ以上の経験を求めることはなく、3年なりに身に付くであろう仕事の推進力は工夫力があるかどうかをチェックします。
そのうえであなたに新しい仕事にチャレンジしていく情熱がどのくらいあるのかをチェックします。
ここで、3年間あなたが何をしてきたのかを伝えることが出来なければ、
自分の武器を見つける|これから何をしたいのか?
転職の面接で大切なことは「前向きであること」です。
キャリアの棚卸しは、今まであなたがやってきたことを振り返り、あなたにはどんな価値があるのかを見つけるための作業ですが、その作業の先にあるものは「自分ができること=自分がやりたいこと」でもあります。
転職を考えるきっかけは人それぞれです。
新しいことをやりたいというチャレンジ精神から転職を考える人もいるでしょう。
でも、「今の仕事が嫌だから」という理由で転職を考える人も少なくないと思います。
転職を考えるきっかけはそれでもいいんです。
でも、転職活動、特に面接では今の仕事が嫌だからという気持ちで取り組むと、間違いなく残念な結果になります。
実際に私が面接してきた中でも、志望動機を聞くと「前職の給料が安いから」とか「パワハラがひどいから」ということをいう方もいます。
転職を考えたきっかけはそれでもいいかもしれませんが、実際にその企業を応募した理由はそこではないですよね?
前職のあれが嫌だった、これが嫌だった、でも御社ならそれが改善されそうなので応募しましたと言われても、転職してからまた嫌なことがあったらすぐに辞めちゃうんですよね?
って面接官は思ってしまいます。
そうではなく、「私はこれがやりたいけど、御社ならそれができるので自分にもメリットがあるし、御社にもメリットがある」というのが本来の志望動機です。
つまり、自分が何が出来て、これから何をやりたいのかというのは、あなたにとって「最大の武器」になるということです。
まとめ
キャリアの棚卸しは、ただあなたの経歴を羅列するだけのものではありません。
あなたのキャリアの中で、どのような実績を積み重ねてきて、なにをなし得てきたのか?
そして、あなたの価値=あなたの武器を見つけて磨き上げる作業です。
しっかりとキャリアの棚卸しを行うことで、必ず「本当の自分」を見つけることができるでしょう。
それでも不安な場合は・・・
この記事で詳しく解説しましたが、それでも不安に思っていませんか?
頭ではわかったつもりでも、それを具体的に表現できるとは限りません。
もし、あなたが転職に関して少しでも不安があるのなら、転職エージェントサービスを活用することをお勧めします。
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あなたが転職に成功しないと転職エージェントの会社は報酬を貰えませんので、全力であなたの転職をバックアップしてくれます。
下記の記事で転職エージェントについて詳しく解説していますので、もし気になる場合はチェックしてみてください。